甘い毒に溺れ堕ちて
事情聴取を終えて駐輪場に向かう途中、ふいに尋ねられて足を止めた。

夕日に照らされた金色の髪が風に揺れて、まばゆい輝きを放っている。



『風紀委員でもないのに、人よりちょっと優秀で、たまたまリーダーやってたせいで、問題児の面倒を見るはめになるって』

『そ、れは……』

『いくらお人好しでも相手がこんな人間だったら、拒否どころか拒絶すると思うけど』



怪訝そうな眼差しでまくし立てられ、押し黙る。



『何か理由でもあるの? 内申稼ぎ?』

『ち、違う……っ!』



否定した自身の声が辺りに響き渡る。


違う。確かに進路で有利に取りはからってもらえるかもしれないと、一瞬下心がよぎった。条件付きで引き受けたことは認める。


けど、理由はそれだけではない。



『……クラスメイト、だから』

『それだけ?』

『と……なんか放っておけないっていうか、目が離せないといいますか……』
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