甘い毒に溺れ堕ちて
帰宅するやいなや、エプロンを着用する母に尋ねた。



「どうって、何が」

「面談に決まってるじゃん」



遡ることおよそ30分前。

下校から時間が経っていたため、教室ではなく、職員室の隣にある応接室にて行われた。



『占部さんの今学期の成績はこちらになります』



1年生の時と同じく、成績表をもらうところからスタート。

平均点はばらつきはあったものの、評点の欄は体育以外、安定した数字が並んでいて。

順位も去年と比べて大幅に上がることもなければ下がることもなく、胸を撫で下ろした。


……そう。ここまでは良かったんだ。



「私、ずっと前から話してたよね? 将来は先生になりたいって」

「そんなの知ってるわよ」

「じゃあなんで、就職も考えてみたらって……」
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