甘い毒に溺れ堕ちて
説明しながら、上半身を盗み見る。


爽やかさ全開のスポーツ刈り、風斗よりやや強さが軽減されたアーモンドアイ。

3ヶ月前はニットを着ていたけれど、4月の今は薄手のパーカーにTシャツで、肩周りが発達しているのがわかる。



「ねぇ、たかいたかいして〜」

「あっ、ずるい! はづもはづも!」

「ちょっと! ごめん、見てたのに」

「はははっ。いいよ全然。高い高いすんの好きだし」



広い場所に移動して腕まくりをした後、龍星(りゅうせい)くんはひょいと晴日を持ち上げた。


骨っぽさを帯びたたくましい腕。小さい頃は私と同じくらい細かったのに。

お盆が来たら、さぞかし喜ばれるだろうなぁ……。


はしゃぐ2人を眺めていたら、龍星くんの目が再び私に向いた。



「真彩ちゃんもする?」

「え、なんで」

「羨ましそうに見てたから」

「見てない。かっこよくなったなぁって。背も伸びたでしょ」

「うん。こないだの身体測定で170超えてた」
< 54 / 213 >

この作品をシェア

pagetop