甘い毒に溺れ堕ちて
最終的にはシロでも、私が来るまでは厳重注意されていた。違反したらどんな結末が待っているかは、身に染みて体感したはず。

ただ娯楽にふけりすぎただけだと思いたい。


勝手にそう願いながら、1時間目の授業の準備に取りかかった。








「真彩ちゃん」



昼休み。5時間目の予習にと教科書を読んでいたら、藍くんが声をかけてきた。



「ごめん、勉強中に」

「ううん。何?」

「今、時間ある?」



チラッと周囲を見回して、「話したいことがあるんだけど」と付け加えた藍くん。

休み時間に仮眠を取ったからか、今朝と比べて目の下のクマが薄くなっている。



「いいよ。場所移動する?」

「……うん」



小さい返事。声を張れるほどまでは回復してないみたい。

廊下に出て、窓際のあたりで向かい合わせになる。



「話、だけどさ」

「うん」

「……彼氏、いるの?」
< 59 / 213 >

この作品をシェア

pagetop