甘い毒に溺れ堕ちて
えっ。か、彼氏?

堅苦しい表情からは予想していなかった質問が出てきて、思わず目を見開いた。



「いや。いないよ」

「ほんとに?」

「本当だよ。どうして、急に?」

「……こないだ、ドラッグストアでイケメンと話してたの見たから」



目を伏せ、ボソボソ声で経緯を話し始めた。

どうやら彼もその日、あの場に居合わせていたらしい。



「声かけてくれれば良かったのに」

「ちっちゃい子がはしゃいでたから、タイミング逃しちゃって」



多分、晴日と晴月のことかな。

お楽しみのところを邪魔すると思って身を引いたんだろう。



「兄弟?」

「うん。弟と妹。双子なの」

「けっこう離れてるんだね。いくつ?」

「今年で6歳。11歳離れてる」

「イケメンくんは?」

「イケメンくんは、2個下。龍星くんっていって、従兄弟なの」
< 60 / 213 >

この作品をシェア

pagetop