甘い毒に溺れ堕ちて
「本当にごめんなさい」

「いいよいいよ。途中までは作ってくれてたんでしょ? それだけでも嬉しいよ」

「でも……」



許しを得ても、私自身が許せない。だって今も、片方だけ口角が下がってるんだもん。

無理して笑ってるんだなって誰が見てもそう思うよ。



「騙してたことには変わりないから。せめてお詫びさせてほしい」

「……そこまで言うなら」



承諾する声が聞こえて、ホッと胸を撫で下ろす。



「何か欲しい物とか、してほしいこととかある? なんでもいいよ」

「うーん……」



首を捻らせて考え込んでいる。

急に言われてもパッとすぐには思い浮かばないよね。


「あとでもいいよ」と口を開きかけたその時。



「なら、しばらくは俺の言うこと聞いてもらおうかな」

「え」
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