甘い毒に溺れ堕ちて





昼食を終えた後、体育館裏の東屋へ向かう。


ハッキリと明言はされなかったが、この1年と数ヶ月、彼と2人きりで会った場所は駐輪場と東屋だけ。

下校時間でもないのに駐輪場に呼び出すことはないだろうと考え、東屋を選択。


結果は正解。来てみたら、長椅子に仰向けで寝転んでいる彼を発見した。

お昼寝中の彼を起こし、本題に入る。



「それで、どうして呼び出したの?」

「真彩ちゃんにお願いがあって」



やっぱり……。

教室じゃない時点で予想はついてたけど、2日連続なのか……。



「何? また膝枕?」

「いや。今日は別のやつ」



今日は、ってことは、膝枕はまた後日なのね。

……何を要求されるんだろう。


手ぶらだから、物を持たされるみたいな重労働ではなさそう。あぁでも、ポケットにお金を忍ばせてるってこともなくはないな。

昼休みだから購買は開いてるし、それこそパン買ってこいってパシられたりして。
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