甘い毒に溺れ堕ちて





「──お客様、いかがですか?」

「最高。もうちょい強くしてもいいかも」



金曜日。今日もまた東屋に呼び出された。

今日は体育がないため、マッサージは中止。制服のシャツの上から肩を揉む。



「ああ〜、極楽極楽」

「それは良かった。他にほぐしてほしいところは?」

「んー、いいや。時間も時間だし。最後に膝枕して」

「はいはい」



起き上がった彼の隣に腰を下ろした。

服装を整える暇もなく、「失礼しまーす」と藍くんが膝の上に頭を乗せてくる。



「おー、いい眺め。見下ろされるのも悪くないな」

「……」

「え、なにその顔。俺の顔に何か付いてる?」

「いや。相変わらずだなって」



プイッとそっぽを向く。


初回といい、髪の毛の時といい……本人を前に自由放題すぎじゃない? なに、見下ろされるのも悪くないなって。

どんな性癖を持とうが関係ないけど、反応に困るから。1回脳内で再生して、適切な表現に変えてから発言してほしい。
< 88 / 213 >

この作品をシェア

pagetop