その海は、どこまでも碧かった。
海の髪が伸びる度に
誰のためにのばしてるのかな?
気になった
海の髪に指を通した
「なに?碧くん」
「伸びたね、髪」
「うん、似合うね!って言われた」
海が嬉しそうに言った
「へー…友達に?」
「隣の席の男子」
「へー…
中学生は短い方がいんじゃない?」
「碧くん私のこと
子供あつかいしてる!」
「そんなことないよ」
そんなことない
似合うねって言った隣の席の男子に
嫉妬した
オレの方が子供
「海、とかしてあげる
綺麗な髪だね」
海の伸びた髪
誰にも触られたくなかったんだ
「私も早く高校生なりたいな」