その海は、どこまでも碧かった。
「飲む?」
碧くんを見てる私の目の前に
宙がティーソーダを差し出した
「ごめん、私、紅茶飲めない」
「うん、そーだよね
ごめん、知ってた」
「私のチョコレートフラペチーノ
宙、飲めないよね?
甘いの苦手って言ってたもんね」
宙は甘いの苦手だから
宙が用意してくれた
誕生日のサプライズケーキは
私が全部食べた
「苦手だけど、ちょっとちょーだい」
「うん、どーぞ…」
宙がストローに口をつけた
あ…間接キス
「甘い…」
宙が渋い顔をした
甘いのを飲んでるのにおかしくて
笑ってしまった
「こーゆーのを間接キスっていうんだよね」
つい声に出てしまった
「なに?いきなり
そんなこと、言われたら…
照れるじゃん」
「うん…ごめん…」
私も恥ずかしくなった