ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
そんな初音さんの、チャリティーコンサート。
私は、小児科に入院中の子供達の付き添いをしながら会場に入る。
会場となったロビーには、患者さんとその家族、病院スタッフがたくさん集まっていた。
「あ、真菜さん!」
忙しそうに会場準備をしていた涼さんが、私に気づいて声をかけてくれた。
「涼さん、こんにちは。今日は初音さん、ショパンのあの曲弾いてくれますか?」
「よりにもよって『別れの曲』の名前で浸透しているエチュードだからね。病院ではなんとなく縁起が悪いかと言ってたけど、病気やケガと別れる、って捉えたらいいんじゃないかなって、俺はGOサインだした。
あとは初音次第だね。弾くとしたら今日の最後かな。まこと先生が好きだったからどうしても弾きたいと言っていたし」
「私、初音さんの生演奏であの曲聴くと、鳥肌が立つほど感動します。自然に涙が出てしまう。
初音さんの演奏久しぶりだから、今日もぜひ聴けたらいいなぁ」
「ありがとう。真菜さん、この間の一条ホールでのコンサートも開演5分前に呼び出されたし…今日はぜひゆっくり聴いていって下さい」
そう。初音さんのコンサートにご招待受けても、最初から最後まで聴けたためしがない。毎回なぜか今!?ってタイミングで呼び出されてしまうのだ。孝弘さんになんて、“さすがツイてない女”なんて冷やかされる。
涼さんもよく知っていて、そんな会話をしていたら。
私は、小児科に入院中の子供達の付き添いをしながら会場に入る。
会場となったロビーには、患者さんとその家族、病院スタッフがたくさん集まっていた。
「あ、真菜さん!」
忙しそうに会場準備をしていた涼さんが、私に気づいて声をかけてくれた。
「涼さん、こんにちは。今日は初音さん、ショパンのあの曲弾いてくれますか?」
「よりにもよって『別れの曲』の名前で浸透しているエチュードだからね。病院ではなんとなく縁起が悪いかと言ってたけど、病気やケガと別れる、って捉えたらいいんじゃないかなって、俺はGOサインだした。
あとは初音次第だね。弾くとしたら今日の最後かな。まこと先生が好きだったからどうしても弾きたいと言っていたし」
「私、初音さんの生演奏であの曲聴くと、鳥肌が立つほど感動します。自然に涙が出てしまう。
初音さんの演奏久しぶりだから、今日もぜひ聴けたらいいなぁ」
「ありがとう。真菜さん、この間の一条ホールでのコンサートも開演5分前に呼び出されたし…今日はぜひゆっくり聴いていって下さい」
そう。初音さんのコンサートにご招待受けても、最初から最後まで聴けたためしがない。毎回なぜか今!?ってタイミングで呼び出されてしまうのだ。孝弘さんになんて、“さすがツイてない女”なんて冷やかされる。
涼さんもよく知っていて、そんな会話をしていたら。