ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「そっちのラックは、半額セール中よ。私のドレスを褒めてくれたし、涼音を助けてくれたっていうし、ロストバゲージで色々入り用だと思うから、さらにおまけしちゃう。
なんなら、着替え用の下着類も用意してあげる。
もし、孝弘を誘惑するなら、うんとセクシーなのを用意するけど」
ジュンさんがこっそり耳打ちして提示してくれた破格の値段。そして、なんとも意味深なセリフ。私、そんなつもりで丹下さんにくっついてきたわけじゃないんだけどな。
「いやいや、それはちょっと…。でも、お値段、そんなにいいんですか?」
「いいわよぉ。じゃ、ちょっと孝弘を借りるわね」
あ、ちょうどいいタイミングかもしれない。
寂しいけど、ここで別れよう。
「あ、大丈夫です。丹下さんもお忙しいでしょうから。私はここで。
丹下さん、素敵な結婚式になりますように。この度は色々とありがとうございました」
「え、あ、待って、二葉さん。せっかく知り合えたんだし…連絡先の交換をしませんか?」
「…」
携帯電話を取り出した丹下さんに、私はちょっと戸惑う。
だって、ここまでで分かってしまった。
丹下さんは、飛行機ではファーストクラスに乗り、流暢な英語を話し、行動の何もかもがスマート、世界的デザイナーとも交流がある、国際弁護士。おまけにイケメン。
やっと一人前になりたての、未熟な小児科医に過ぎない私とは、何もかもが違う。
連絡先交換なんてしたら、連絡が来ることを期待してしまう。でも、きっと、もう会うことはない。丹下さんとは住む世界が違う気がする。
なんなら、着替え用の下着類も用意してあげる。
もし、孝弘を誘惑するなら、うんとセクシーなのを用意するけど」
ジュンさんがこっそり耳打ちして提示してくれた破格の値段。そして、なんとも意味深なセリフ。私、そんなつもりで丹下さんにくっついてきたわけじゃないんだけどな。
「いやいや、それはちょっと…。でも、お値段、そんなにいいんですか?」
「いいわよぉ。じゃ、ちょっと孝弘を借りるわね」
あ、ちょうどいいタイミングかもしれない。
寂しいけど、ここで別れよう。
「あ、大丈夫です。丹下さんもお忙しいでしょうから。私はここで。
丹下さん、素敵な結婚式になりますように。この度は色々とありがとうございました」
「え、あ、待って、二葉さん。せっかく知り合えたんだし…連絡先の交換をしませんか?」
「…」
携帯電話を取り出した丹下さんに、私はちょっと戸惑う。
だって、ここまでで分かってしまった。
丹下さんは、飛行機ではファーストクラスに乗り、流暢な英語を話し、行動の何もかもがスマート、世界的デザイナーとも交流がある、国際弁護士。おまけにイケメン。
やっと一人前になりたての、未熟な小児科医に過ぎない私とは、何もかもが違う。
連絡先交換なんてしたら、連絡が来ることを期待してしまう。でも、きっと、もう会うことはない。丹下さんとは住む世界が違う気がする。