ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
「丹下さん、ジュンさん、ありがとうございました。では、失礼します」


そう言って頭を下げた私に、丹下さんは飛び切りの笑顔をくれた。

「連絡くださいね、二葉さん」

ほんと、かっこいいな。ドラマだったら恋愛に発展したりするかも。
でも、私の人生にそんなことはありえない。童顔、小柄、女性らしさの欠片もない私を、男の人は『女性』として認識すらしない。
私も男性を恋愛対象として意識したことはなかった。


それなのに。
丹下さんにまた会いたい。と思ってドキドキしている自分にびっくりする。連絡先交換さえためらうほどに好意を抱いている。
その好意が、これ以上深入りしないほうがいいと思う冷静な心の声とせめぎ合っている。


私は手にしていたカードをポケットにねじ込んだ。





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