ツイてない!!〜But,I'm lucky to have you〜
そんな時、僕のスマホが着信を知らせた。

やった!ついに、来た!!!

と思ったら。画面に表示された名前は、姉ちゃんの名前。
なんだよ。こんな時に紛らわしい!
かといって出なければ後でめちゃくちゃ怒られる。姉ちゃんは、マジで怖い。

しょうがない。どうせ夕飯のお誘いだろう。ルームサービス頼むって言ってたし。


「もしもし?なんだよ、姉ちゃん」
『あ、孝弘?食事届いたわよ。早くいらっしゃい』
「要らないよ。勉強してるし」
『え?要らない?
…そう、残念だわ。二葉先生もご招待したのに』

…は?二葉先生もご招待、だって?
僕は自分の耳を疑った。なぜ、姉ちゃんが二葉さんを?

「二葉先生ってあの飛行機でお世話になった先生だよね?姉ちゃんのところに来るの?」
『そうよ。部屋にいらしてるわよ』

信じられない。でも、姉ちゃんが嘘をつくはずもない。
すごいな、姉ちゃん。どうやったんだろ。僕なんてひたすら電話を待ってるしかできなかったのに。

僕は大慌てで姉ちゃんの泊まるスイートルームへと急ぐ。

二葉さんに会える。その期待でスキップでもしたい気分だった…













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