お見合い婚で一途な愛を ~身代わり妻のはずが、御曹司の溺愛が止まりません!~
程なくしてインターホンが鳴った。
航太郎さんがオートロックを解除して、ふたりで玄関から迎え入れる。
「いらっしゃいませ。 今日は来てくださってありがとうございます」
「翠さん! こちらこそありがとう」
お父様とお母様をリビングルームに案内すると、航太郎さんが深いため息をついた。
「ごめん、翠。 母さんテンション高いね」
「それだけ楽しみにしてくださっていたと思うと、嬉しいですよ」
私がそう微笑むと、航太郎さんはほっとしたような困ったような笑みを浮かべた。
ありがとう、と小さく呟いて、彼はお父様に呼ばれていった。
「あら、この子が俊也が保護した猫ちゃんね。 会いたかったわ〜!」
「トロといいます。 お義母様も猫、お好きなんですよね」
「ええ。 だから今日会えるのがとても楽しみだったのよ。 あ、もちろん、翠さんにも会えて嬉しいわ。 それと、お義母様なんて堅苦しいのはやめて、お義母さんて呼んでくれていいのよ」
ケージの外からトロをうっとりと眺めるお母様を見かねて、一言断ってからトロを外に出してやる。
あまり怖がらず、なんなら自ら擦り寄っていくトロをみてほっとする一方で、私の心はずきんといたんだ。
本当は、籍を入れていないから、航太郎さんのご両親を義理の父と母とは呼べない。
けれど本当の家族のように会いたかったと喜んでくれるお母様を無下にできなかった。
「…お義母さん。 お昼にしませんか? 遠いところ来てくださってお疲れでしょう」
お母様とお父様が住む場所はここから一時間半ほど離れている。
電車で最寄りまで来たところで駅に車で迎えに行く手もあったのだけど、おふたりがバスでいいと言うので、電車とバスを乗り継ぎ、なかなかの長旅になったことだろう。
ちょうど十二時半を回ったところで、航太郎さんも私もお腹がすいているし。
お母様たちに嘘をついている罪悪感から暗くなる気持ちを隠すように、私は表情を明るくしてキッチンに向かった。
航太郎さんがオートロックを解除して、ふたりで玄関から迎え入れる。
「いらっしゃいませ。 今日は来てくださってありがとうございます」
「翠さん! こちらこそありがとう」
お父様とお母様をリビングルームに案内すると、航太郎さんが深いため息をついた。
「ごめん、翠。 母さんテンション高いね」
「それだけ楽しみにしてくださっていたと思うと、嬉しいですよ」
私がそう微笑むと、航太郎さんはほっとしたような困ったような笑みを浮かべた。
ありがとう、と小さく呟いて、彼はお父様に呼ばれていった。
「あら、この子が俊也が保護した猫ちゃんね。 会いたかったわ〜!」
「トロといいます。 お義母様も猫、お好きなんですよね」
「ええ。 だから今日会えるのがとても楽しみだったのよ。 あ、もちろん、翠さんにも会えて嬉しいわ。 それと、お義母様なんて堅苦しいのはやめて、お義母さんて呼んでくれていいのよ」
ケージの外からトロをうっとりと眺めるお母様を見かねて、一言断ってからトロを外に出してやる。
あまり怖がらず、なんなら自ら擦り寄っていくトロをみてほっとする一方で、私の心はずきんといたんだ。
本当は、籍を入れていないから、航太郎さんのご両親を義理の父と母とは呼べない。
けれど本当の家族のように会いたかったと喜んでくれるお母様を無下にできなかった。
「…お義母さん。 お昼にしませんか? 遠いところ来てくださってお疲れでしょう」
お母様とお父様が住む場所はここから一時間半ほど離れている。
電車で最寄りまで来たところで駅に車で迎えに行く手もあったのだけど、おふたりがバスでいいと言うので、電車とバスを乗り継ぎ、なかなかの長旅になったことだろう。
ちょうど十二時半を回ったところで、航太郎さんも私もお腹がすいているし。
お母様たちに嘘をついている罪悪感から暗くなる気持ちを隠すように、私は表情を明るくしてキッチンに向かった。