粗大ごみを拾ってしまった(番外編その3)大森VS巫女の不適切な接触問題
<貸会議室・14時45分>

「大森が若いころ、
一夜の過ちでできてしまったとか・・」

瞑王は意味深な声色で言った。

「そんなドラマみたいな設定やめてください!!」

4メートル先で
大森が立ち上げり、身を乗り出して叫んだ。

「そうです。
私は奥様でいいと思います」

リシェルが別の攻撃を仕掛けた。

「でもさ、リシェルはアレルギーだから、
大森とイチャイチャはできないんだよ。

4メートル離れた夫婦っていうのは、現世的に無理だよね」

瞑王がそう言うと、

大森も、まったくその通り
というように、
頭を抱えながらも深くうなずいた。

瞑王は椅子に寄りかかりながら、
体をずらした。

もう、飽きてきているのだろう。

「こんな感じはどうかな。
大森は子連れの女性と結婚した。
その子どもはリシェルね。

そんで、
母親となる女性は、事故でなくなり・・
失踪したでもいいけど
いまだに大森は、
リシェルと一緒に生活しているってわけ。

リシェルが思春期で反抗期なら、
4メートル離れても、
不思議ではない」

瞑王は一人でケタケタ笑っている。

「パパ、うざい!
あっちに行って!!とかさ」

瞑王は、一人で納得するようにうなずいて

「年齢的にも問題ない
組み合わせだ」

リシェルは考え込んでいる。

大森は早く終わりにしたくて、
投げやりに言った。

「私はそれで結構です。」

「大森様のおそばにいられるなら・・
まぁ仕方がないです」

リシェルも、小さい声で同意した。
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