運命の推し

日向



「シー・ファンキーズ」のライブが終わった。



ママは興奮している。



「ちょっとー!超カッコいいじゃん!!何あれ!?反則でしょう!?」


私は笑いながら、ママの背中を軽くたたく。


「ママ、周りに迷惑だから」



「いいの!」
ママは満面の笑みを浮かべる。


「こうしてまた、日向とライブに来れたんだもん!嬉しいの!!」


私もにっこり笑う。


「あ〜ぁ、笑子ばあちゃんも来たかっただろうねー!」
ママは少し残念そうに言った。


「そうだね、でも」

私は空を見上げる。


星がたくさん。


まるで今にも降ってきそう。



「でも大丈夫だよ。私がここに、ライブに来たってことは、笑子ばあちゃんもきっと来てるよ。だって、心がそばにいるもん」
















        ー完ー
< 89 / 89 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

顔隠しの林

総文字数/5,155

ホラー・オカルト1ページ

表紙を見る
指先の背伸びは恋心を秘めて

総文字数/19,032

恋愛(純愛)45ページ

表紙を見る
三十一音の星を集めて

総文字数/10,863

恋愛(純愛)27ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop