ほら、やっぱり愛してる . 〜 ヤクザの彼と私の物語 〜
〖 いくぞ 〗
車をおり、会場に向かった
すれ違う人は皆和虎さんに頭を下げた。
自然と道が開き、 父の眠る棺桶の前までスっと通れてしまった。
和真は 棺の前で足を止め 、 少し震えた声で言った 。
〔 … すいません兄貴 、 ちょっと、席外します 。〕
〖 … わかった 。〗
和虎さんは問う事も無く、 和真は足早に会場の外に出た 。
〖 愛莉 、 こっち来い 。 〗
と和虎さんは 棺桶の外から顔が見える小さな扉を開き 、 〖 親父 、 愛莉が来たぞ 。〗
と言ってくれた。
そのまま歩みを進めると 、
穏やかな表情で眠る父の姿がそこにはあった。
写真で見た人と同じ 、 優しそうな顔 。
記憶が無いのが恨めしい。
今の私は貴方の娘と名乗ってもいいの、?
今更どうすることも出来ないけど、 だけど、生きてるうちに 、会いたかったよ …っ 、
なんで迎えに来てくれなかったの? 親子何でしょ? 記憶が無くなっても、一緒に居たかった っ … 。
「 … 父は記憶の無い、私でも、愛してくれてたでしょうか 、。 」
「 記憶のない私が っ、 …泣いてもいいのかな 、 っ ? 」
もう止められない涙を拭いながら 、和虎さんに言った 。
和虎さんは 真っ直ぐ棺の中の父を見詰め、
〖 親父はお前の事を愛していた 。記憶がなくなってからも ずっと 〗
〖 記憶がなくてもお前は親父の娘だ 。 〗
そう言った 。
「 、 っありがと 、ございます 、っ … 」
和虎さんは私が落ち着くまでそばにいてくれた。