触れないで、杏里先輩!
「今はまだ内緒しておくよ」
私とは正反対に余裕そうな声で意味深に誤魔化された。
……気になるけれど、もう追求しないでおこう。
北川君の口を割る前に、目の前の彼の眩い程の笑顔に免疫力の無い私の心臓が持ってくれないと思うから。
「その桜のヘアピン、可愛いね」
俯いていたら飛んできた北川君の言葉に朝のドキドキが蘇ったせいで、頬が熱くなるのを感じた。
「あ、ありがとう……杏里先輩が、くれたの……」
「坂井さんは杏里先輩が好きだったりする?」
え、
まさかの北川君の返しに、
「有り得ないっ!」
ぶんっ!と音が出そうなくらい勢いよく彼へと顔を向けて全力で否定した。
私とは正反対に余裕そうな声で意味深に誤魔化された。
……気になるけれど、もう追求しないでおこう。
北川君の口を割る前に、目の前の彼の眩い程の笑顔に免疫力の無い私の心臓が持ってくれないと思うから。
「その桜のヘアピン、可愛いね」
俯いていたら飛んできた北川君の言葉に朝のドキドキが蘇ったせいで、頬が熱くなるのを感じた。
「あ、ありがとう……杏里先輩が、くれたの……」
「坂井さんは杏里先輩が好きだったりする?」
え、
まさかの北川君の返しに、
「有り得ないっ!」
ぶんっ!と音が出そうなくらい勢いよく彼へと顔を向けて全力で否定した。