愛しているので離婚してください~御曹司は政略妻への情欲を鎮められない~
「ただ、ここ一年はホストクラブ通いを止めて、鳴りを潜めていたらしい」

「それってお前をターゲットに絞ったってことか?」

「知らん。改心したんでしょうかって言ったら飛翔さんは腹抱えて笑ってたよ」

 笑いすぎて涙も流していたかもしれない。
『綾星、さすがだよ。俺が星光の相手に選んだだけあって聖人君主だな』

 俺には、お前はどこまでバカなんだと聞こえたが。

 それでも俺は今だって、誤解ですと心羽に反論してほしかった。飛翔さんに言ったらまた爆笑されるだろうが。

「なぁ透。どうして俺が五月を好きだと思ったんだ?」

「そう言われるとなぁ。お前の周りにいる女の子って彼女だけだったし」
 透は首を傾げる。

 五月は透に専務がかわいそうだと、繰り返し言っていたらしい。
 私には何でも言ってくれるけれど、奥さんとは会話がないらしい。会社にいるほうが気が休まると専務は言っていると。

「心羽の言葉のはしはしから、ふたりの間に特別なものを感じて、信じ込んでいたのかもしれないな」

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