一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「じゃあ、最近部長とこそこそしてるのは?」
全く出来る男というのは視野が広くて困る。
私を食事に誘ったのは尋問するためだったか。
どう誤魔化せばいい?
心臓がバクバクするのを感じながら、なるべく本当のことを伝える。
「ちょっと実家のことで相談してて……祖母の葬儀でゴタゴタしてたから」
部長には結婚して家業を手伝うから三月末で辞めると伝えていた。
本来ならば課長である沖田くんに先に伝えるべきなのだが、同期ということもあって言えなかったのだ。
彼に辞めるなと言われたら決心が鈍る。
部長にはそのことを正直に伝え、部内には内緒にしてもらっている。
「どうして俺をスルーして部長にいくかな」
面白くなさそうな顔をする彼が納得するような理由を必死に考えた。
「だって部長は頼れるお父さんって感じだし、会社にいる時間が沖田くんよりずっと長いから」
どうかこれ以上追及されませんように。
明るく笑って深く理由を聞かれないようにする。
「それで部長に話して解決したのか?」


< 14 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop