一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「うちの融資がなければお前の父親の会社は危なくなるんだぞ」
お金で脅しをかけてくるところは父親と一緒だ。
でも、もう屈しない。
お金を持っているのは松本だけではない。
他の融資先を探せばいい。他に方法があるはずだ。
「もうなにを言っても無駄よ。私はあなたとは結婚しない。お腹の中に愛する人の赤ちゃんがいるの」
私の爆弾発言に松本は一瞬大きく目を見開き、逆上した。
「はあ? 他の男の子供を妊娠しただと!」
鬼の形相で私を睨みつける彼にもう一度告げた。
「ええ。他の男性の子を授かったの。だから、結婚できません」
「だったら堕ろせ」
狂気的な目で私を見て彼は私の首に手をかける。
「絶対に嫌。この子は死んでも守る」
怯まずに強く言い返したら、松本がブチ切れた。
「お前〜!」
彼が私の首を締め上げる。
「……うっ」
呻き声を上げながら彼の手を外そうとするも、息苦しくて力が入らない。
誰か……助けて。誰か……。
助けを呼ぼうとして怜の顔が浮かんだ。
もう声が出ず、心の中で彼の名を呼ぶ。
怜……。
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