一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
私の目を見てふふっとお母さまが笑えば、キッチンにいる社長も私の方を向いてとても温かい目で微笑んだ。
「私からも頼むよ。怜を支えてやってくれ」
「こちらこそ、不束者ですがどうぞよろしくお願いします」
恐縮しながらふたりにペコリと頭を下げる。
美味しい鍋を堪能した後はお母さまが「そうだ。怜の小さい頃の写真見ましょうよ」とアルバムを見せてくれた。
一歳から三歳までは怜はいつも熊のぬいぐるみを抱いていて、しかめっ面で写っている。
「小さい頃は泣き虫で、このぬいぐるみがないと寝なくてね。幼稚園にも持って行くって言って大変だったの。ねえ、怜」
面白そうにお母さまが目を光らせたが、怜はクールに返した。
「子供なんてみんなそんなものだよ」
ふたりのやり取りを聞きながらアルバムを見るが、しかめっ面でも怜がとてもかわいかった。
「怜って、生まれた時からこんな感じだと思った」
彼をチラリと見てそんなコメントをしたら、もっと説明を求められた。

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