一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「渡辺さーん、ありがとうございます! 来年も義理チョコあげますね」
「あはは、それはどうも」
複雑な顔をする渡辺くんを見て、私たち三人はクスッと笑う。
そんなノリでイタリアンの店に行き、店員に窓際の席に案内された。
私と亜希ちゃんが並んで座り、向かい側に怜と渡辺くんが座る。
私の前が怜だったからちょっと緊張した。
万が一下の名前で呼んでしまったらマズい。
そんなことを考えていたら、怜が横にあったメニューをテーブルの上に置いた。
「みんななににする?」
その言葉でみんなメニューを見つめる。
「私はウニといくらのクリームソースにします。雪乃先輩はなににします?」
「私はエビとホタテのスープパスタにする」
亜希ちゃんが即決したので私もパッと見て興味を引いたのを選ぶと、怜も悩まずに言った。
「俺はボンゴレ。渡辺は?」
「うーん、ペペロンチーノのもいいし、牛すじのミートソースもいいし、あっカルボナーラもいいな」
なかなか決められない渡辺くんを見て怜が注意する。


< 96 / 243 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop