昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う
そして……。
『完璧じゃない……本当の雨夜くんと、関係を築いていきたいよ……っ!』
『〜うん……っ』
本当の心を見せ合って、たどりついた今。
わたしはもっと、雨夜くんをーー。
そんな風に、長い間目を閉じて、回想に浸っていたときだった。
ーーガチャリ。
「……っ」
図書室のドアノブが、回る音が聞こえた。
ハッと目を開ける。開けた視界。
そこに見えたのは……愛おしく思う、彼の姿。
「……お疲れさま、永田さん」
「……っ」
ここで待ち合わせるときの、いつものワード。聞きたかった声。
……ああ、雨夜くんだ。
姿を見ただけで、こんなにも息が詰まる。
図書室の中に入ってきた雨夜くんが、ゆっくりとわたしのほうに歩いてくる。
「電話はしてたけど……ここで会うの、久しぶりだね」
すぐ目の前に来た雨夜くんが、そう言って優しく笑うから。
わたしは思わず立ち上がって、存在を確かめるように、雨夜くんの腕をつかんでいた。