昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う
そういうところが、雨夜くんだなぁ。
丁寧で、優しくて、思いやりがあって、でもその分ためこんでしまうところがあって。
そんな……弱くて強い、雨夜くんだ。
「大丈夫、だよ。あのね――」
息を吸い込んでいったん心を落ち着けたあと、わたしは雨夜くんに話した。
逃げずに、美和と向き合って話ができたこと。
会ったから、面と向かって話せたから、知らなかった事実を知ることができた。
美和は美和で、つらい思いをしていたこともわかった。
「それでね……まだ許せない、とは言ったけど。でも……前みたいに憎くてしかたない気持ちは、少し手放せた気がする」
わたしの報告に、雨夜くんは深くうなずいて、「……そっか」と言ってくれた。
ほかのだれでもない雨夜くんに話せたことで、自分の中でもう少し、気持ちの整理がついた気がする。