エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
土曜日の十五時、自宅からタクシーで向かい一番近いホテルのロビーで砂漠ツアーの送迎車を待っていると、現地人の浅黒い男性がピックアップに現れた。
月城さんは仕事に出て、十四時に戻ってきていた。
あちこちのホテルから4WDのオフロード車がお客様を乗せて砂漠に集まり、そこで砂丘ドライブや夕陽鑑賞をして、キャンプのような仕様でBBQディナーを食べ、また待ち合わせたホテルまで送るというものだ。
砂漠ではバギーに乗って自ら運転もできる。
私も日本から友人が遊びにきた際、数回利用していた。
ホテルで待っていたのは私たちを含めて三組のカップルだ。二台に別れて現地へ向かう。
偽りの婚約者の月城さんは、送迎車を待っている間も私と手をつないだり顔を寄せ合ったりして、本当のカップルに見えるように演技をしてくれていた。
顔が近くに来るたびに、私の鼓動は大きく高鳴ってしまい困る。
長く恋人がいなかったせいよ。
八人乗りの車に、オーストラリアから来たという白人カップルと一緒に乗った。
彼らの座席は私たちの前で、月城さんよりさらに熱烈な愛情表現が目の前でちらつくので、目のやり場に困って窓の外へ視線を向けた。
「そういえば、月城さん――」
隣の彼へ振り返って口を開けば即座に訂正される。
「尚哉だ」
「そうでした。尚哉さんはドバイへ来られたことがあるんですか?」
「うかつな質問だな」
「え?」
月城さんは仕事に出て、十四時に戻ってきていた。
あちこちのホテルから4WDのオフロード車がお客様を乗せて砂漠に集まり、そこで砂丘ドライブや夕陽鑑賞をして、キャンプのような仕様でBBQディナーを食べ、また待ち合わせたホテルまで送るというものだ。
砂漠ではバギーに乗って自ら運転もできる。
私も日本から友人が遊びにきた際、数回利用していた。
ホテルで待っていたのは私たちを含めて三組のカップルだ。二台に別れて現地へ向かう。
偽りの婚約者の月城さんは、送迎車を待っている間も私と手をつないだり顔を寄せ合ったりして、本当のカップルに見えるように演技をしてくれていた。
顔が近くに来るたびに、私の鼓動は大きく高鳴ってしまい困る。
長く恋人がいなかったせいよ。
八人乗りの車に、オーストラリアから来たという白人カップルと一緒に乗った。
彼らの座席は私たちの前で、月城さんよりさらに熱烈な愛情表現が目の前でちらつくので、目のやり場に困って窓の外へ視線を向けた。
「そういえば、月城さん――」
隣の彼へ振り返って口を開けば即座に訂正される。
「尚哉だ」
「そうでした。尚哉さんはドバイへ来られたことがあるんですか?」
「うかつな質問だな」
「え?」