エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
私たちは車から降りて、小高い場所へ足を運ぶ。月城さんは突として立ち止まり、それほど遠くない黒いオフロード車が数台いる方へ顔を向けた。
「ここへはほかのツアー会社も来るのか?」
「たぶん……」
離れた場所にいる数台の4WDのなにが気になるのだろう……。
「太陽が沈んじゃうわ。早く行かなきゃ」
サラサラの砂に足を取られながら上まで登り、砂漠をオレンジ色に染めていく光景を眺める。
この景色を好きな人と見たいと、前回来たとき思ったのよね。好きな人か……。
月城さんは私の手を握り、じっと沈む夕陽を見ている。
彼と一緒にいるときは始終ドキドキさせられている。こんなふうになった経験がないから、好きなのだと思う。
けれど彼はあと十日で日本へ帰るのだ。
それまでにハーキム氏にあきらめてもらわなければならないのに、現状はわからない。
「いつ見ても素敵だったわ」
「そうだな。なかなか見られない美しさだった」
月城さんも気に入ったのだと思うと、笑みが浮かぶ。
私たちは乗ってきた車に戻ると、同じツアーの運転手数人が集まっていた。
「どうしたのかしら?」
「さあ?」
月城さんが運転手に尋ねると、「エンジンがかからなくなった」と困り果てた顔になる。
「見せてもらえますか?」
月城さんは運転手に断り、開けられたエンジンルームを借りた懐中電灯を向けて見始めた。
「ここへはほかのツアー会社も来るのか?」
「たぶん……」
離れた場所にいる数台の4WDのなにが気になるのだろう……。
「太陽が沈んじゃうわ。早く行かなきゃ」
サラサラの砂に足を取られながら上まで登り、砂漠をオレンジ色に染めていく光景を眺める。
この景色を好きな人と見たいと、前回来たとき思ったのよね。好きな人か……。
月城さんは私の手を握り、じっと沈む夕陽を見ている。
彼と一緒にいるときは始終ドキドキさせられている。こんなふうになった経験がないから、好きなのだと思う。
けれど彼はあと十日で日本へ帰るのだ。
それまでにハーキム氏にあきらめてもらわなければならないのに、現状はわからない。
「いつ見ても素敵だったわ」
「そうだな。なかなか見られない美しさだった」
月城さんも気に入ったのだと思うと、笑みが浮かぶ。
私たちは乗ってきた車に戻ると、同じツアーの運転手数人が集まっていた。
「どうしたのかしら?」
「さあ?」
月城さんが運転手に尋ねると、「エンジンがかからなくなった」と困り果てた顔になる。
「見せてもらえますか?」
月城さんは運転手に断り、開けられたエンジンルームを借りた懐中電灯を向けて見始めた。