エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
 今は月城さんが守ってくれているけれど、帰国してしまったらハーキム氏がさらにエスカレートしそうで怖い。

 私のどこがいいのよ……。

 ゴロッと寝返りを打つと時計が目に入り、十六時になろうとしていた。土日はサナーとカマラがお休みで、たいてい私が料理をする。私が仕事などでできない場合、父が簡単な料理を作るときもあった。

 でも、私ひとりじゃね……。

 料理をする気も起こらない。

 父と月城さんはなにかのレセプションがあり、戻っておなかが空いていた場合カップラーメンでも食べるからと言っていたのを思い出す。

 上の空で聞いていたから、なんの会合なのかは覚えていない。

「巻き寿司でも作ろうかな」

 お酒を飲んだ後だからこってりしたラーメンもいいだろうけれど、健康面を考えたらさっぱりと和食がいい。お茶漬けの方が手間もかからないが、月城さんには物足りないだろう。

 キッチンへ下りて冷蔵庫を覗き込み、具材を確認しながら思案する。

 海老とアボカドと、納豆、ツナ缶とマヨネーズ、キュウリを入れた三種類を作ろうと決めた。

 ご飯を炊くところから始めたので、できあがったのは十九時を回っていた。

 夜になって、門にはふたりのボディガードがいるのに、心細くなってきている。

 侵入されて窓を壊されることまで想像してしまって、ブルッと身を震わせた。

「いくら王族の親戚だからって、犯罪なんて許されるわけないし」
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