ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


その声はとってもやわらかくて優しい。

でも、私の答えに細められた目の奥で、燃えるほどの熱が渦巻いている気がして。


「っ、あ……」


それだけでまた、ずくりとお腹の奥が熱くなる。


「大丈夫。今日はゆっくりするから。
1人にしないし、激しくしない」


後頭部と腰に手を回されて、ゆっくり体を倒されて。


「口、あーんして」


「っ、はずかしい……」


「大丈夫。はずかしいとかすぐに気になんなくなるから。な?」


そっと唇をなぞられて、大丈夫、好きだよって囁かれたら。


「ふっ、あ……んぅ」


理性なんかすぐになくなって。


「ん、もっと舌出してみ?」

「っ、ぁ……ん、」


「上手だよ……かわいい」


渚に溺れて、渚の熱にとけるしかない。


「っ、あ……はっ、」


この間とはちがう。

ゆっくり口の中を動いてくれるから、よりはっきり渚の熱いそれを感じられて。


「ふっ……んぅ……」


お腹、あつ、い……。

じんわりと体を支配する甘い熱。

なんとか逃がしたくて、体をよじろうとするけれど、力は抜けきっていてどうにもできなくて。


「うっ、ぁ……なぎ、さ、」


握った手に力をこめるしかできなくて。

熱がどんどん体に溜まっていくだけ。
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