ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


「っ……ちょっ、まって……っ、あ、え?」

「な、渚……?」


みるみるうちに染まる顔。

耳も、首まで真っ赤にして。


「っ、ほんっとに、」


「きゃあっ!?」


「はぁ……」


ガバッと抱きついてきたと思ったら、勢いでそのままベッドにふたりして倒れ込んだ。


「渚?渚?だ、大丈夫……?」


なんか急に目、覚めた……。

あー、とか、はぁ……とか。

そんな声しか耳元でしなくて不安になる。


「大丈夫じゃねえっつーの」

「え?」


「かわいすぎんのも困りもん。ほんと、俺をどうしたいの……」

「ど、どうって……」


ぐりぐり顔を肩に押しつけられて、ぐぐもった声。

お、思ったことを言ったまでなんだけど……。


「はぁ……ちょっとまってて」


そう言って体を起こした渚は、私に跨ったまま、手早い手つきでネクタイを落として、シャツのボタンを外すと。


「っ、なぎ、」

「脱いだよ。ほら、ぎゅーしよ」


そう言ってまたすぐに覆いかぶさってきて、私をぎゅっと抱きしめる。


私はまだ一応キャミソールは着てるし、渚は黒のTシャツを着てる。

でも。


「っ、やっば……」

「ふっ……え」


制服のシャツを脱いだだけ。

ふれあう肌の面積がこんなに広いだけで。


「っ、も……」

「むぎ?」


「はっ、ぁ……」


「息、できてる?へいき?」


「死んじゃい、そう……」


「えっ?」


「きもち、よすぎて……」

「っ〜〜!!」


渚と一つに溶け合わさったみたいに、心地がいい。
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