ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


「むぎ」


目を閉じたままの私のおでこに、優しいなにかが落ちてきたあとで。


「ふっ、なぎ、さ……」


すぐに唇にも、何度も。


「すき、好きだよ……もっと、」


むき出しになった背中や太もも、そして。


「ん、そう、もっと、力ぬいて……」


そっとお腹をなであげられて、トントンって優しくなでられる。


「っ、あっ、ぅ……」


とけそうなほど甘い渚のキス。

なでて、ふれて、握られる手。


「っ、は……明日もだよ」


「え……」


「明日もこうやって、脱いで、ふれて、いっぱいキスするから」


「なぎ、さ……」


「──────俺の熱、ぜんぶ受けとめろよ」
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