俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 手毬寿司、唐揚げ、フライドポテト、ササミと胡瓜の梅和え、サーモンとアボカドのマリネを作り終えお昼ご飯にする。どれも美桜の大好物らしい。口に合うといいけれど……

「わぁっ、どれも凄い美味しそう〜! やっぱり隆ちゃんは天才だね」

 パシャパシャとスマホで写真を撮りながら美桜が褒めてくれる。この屈託のない笑顔が見れるから作り甲斐もあるってもんだ。
 冷やしておいたスパークリングワインをワイングラスに注ぎカチンとグラスを合わせて乾杯する。程よい炭酸と爽やかな甘さで口当たりも良く飲みやすい。なんだかんだ今日は美桜と初めてお酒を嗜む。初めて美桜と飲むお酒は少しでも良いものをと思い買って冷やしておいて正解だった。酔った美桜がどうなるのかもちょっと気になる。

「んんっ、このスパークリングワインすっごい美味しい」

 美桜の口にも合ったみたいで美味しいとなかなかのハイペースで飲み終えた。

「あ〜本当に全部美味しかった! これ絶対太っちゃう奴だよね」

 ヘラッと頬を少し赤く染め力ない笑顔にお酒のせいか潤んだ瞳。その表情だけで俺の理性をグサっと撃ち抜いてしまうのだから、もう今夜は覚悟しておいて欲しいと思う。
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