俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 窓際に移動し「おいで」と美桜を引き寄せ両腕の中にすっぽりとおさめる。ガラスに反射して映る美桜のドレス姿。夜景に見惚れてうっとりとした表情。もうこのまま飾っておきたいくらい綺麗だ。

「隆ちゃん、凄い綺麗だね。思わずボーッとしちゃったよ」

「だな。美桜、俺と結婚してくれてありがとう。これから二人で楽しくお爺さんお婆さんになるまで一緒にいような」

 絶対に離さない。ギュッと抱きしめていた腕に力が入る。

「私の方こそ、隆ちゃんと出会えて良かった。お爺さんになっても一緒に漫画読んでくれる?」

 ふふ、と冗談混じりに笑い、でも俺は「勿論」なんて返事をした。

「美桜、左手出して」

 彼女の左手をそっと取り、広げられた手のひらは俺の手より一回り以上小さくて可愛い。女性らしいすらっとした左の薬指を優しく触る。この指に俺の物だという印がつけられると思うと嬉しくてなんだか少し泣きそうになった。

「指輪交換しよっか」

「うん。隆ちゃんはなんて刻印したの? ずっと気になってた」

「はは、そう言えばそうだったな。じゃあ、一緒に見ようか」

 指輪を交換し合い「せーの」で裏の刻印を見る。俺の指輪には美桜からのメッセージ「ダイスキ」が刻印されていた。驚きと嬉しさで思わず笑みがこぼれる。だって俺も同じまま「ダイスキ」を美桜の指輪に刻印したのだから。あえて英語でLoveでもなく、アイシテルでもなく、普段から口に出して伝えている「ダイスキ」をメッセージに選び刻印した。
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