あなたの隣を独り占めしたい(続編まで完結)
色々な場所を巡りながら二時間ほどドライブし、到着したのは横浜港近くの駐車場だった。
遠くに見える船は海外からの客船だろうか。
それらを見ながら、私は自然に気持ちが高揚していくのがわかった。
「……気持ちいい」
車を降りると、少し湿った海風が髪を撫でていく。
あまりの解放感に私は大きく手をあげて伸びをした。
「この開放的な空気、最高!」
「だな」
同じように遠くの景色を見ながら、佐伯さんも腕を軽く上げる。
「横浜、何年かぶりに来たよ」
「そうなんですね。でも、今日はどうして横浜にしようって思ったんですか?」
「ん?」
腕を下ろしながら私を見ると、佐伯さんは私の顔を見て少し考える。
「どうして……っていうか」
「あ、そんなに意味はなかったですか?」
「いや。いつだかの飲み会で、槙野が中華街の肉まんが一番好きだって言ってたから。横浜好きなのかな……と。俺の勝手な思い込みだけど」
「え、そんなことい言いましたっけ」
「言ったよ」
(覚えてないけど、確かに中華街の肉まんは大好き。ていうか私のそんな些細な言葉を思えていてくれたのが驚き)
佐伯さんが私を好きだという気持ちが本当である証拠のようで、嬉しくて……少しくすぐったい。
「さて……少し散歩する? それとも何か食べる?」
「散歩がいいです」
「よし、じゃあ海沿いをゆっくり散歩しよう」
遠くに見える船は海外からの客船だろうか。
それらを見ながら、私は自然に気持ちが高揚していくのがわかった。
「……気持ちいい」
車を降りると、少し湿った海風が髪を撫でていく。
あまりの解放感に私は大きく手をあげて伸びをした。
「この開放的な空気、最高!」
「だな」
同じように遠くの景色を見ながら、佐伯さんも腕を軽く上げる。
「横浜、何年かぶりに来たよ」
「そうなんですね。でも、今日はどうして横浜にしようって思ったんですか?」
「ん?」
腕を下ろしながら私を見ると、佐伯さんは私の顔を見て少し考える。
「どうして……っていうか」
「あ、そんなに意味はなかったですか?」
「いや。いつだかの飲み会で、槙野が中華街の肉まんが一番好きだって言ってたから。横浜好きなのかな……と。俺の勝手な思い込みだけど」
「え、そんなことい言いましたっけ」
「言ったよ」
(覚えてないけど、確かに中華街の肉まんは大好き。ていうか私のそんな些細な言葉を思えていてくれたのが驚き)
佐伯さんが私を好きだという気持ちが本当である証拠のようで、嬉しくて……少しくすぐったい。
「さて……少し散歩する? それとも何か食べる?」
「散歩がいいです」
「よし、じゃあ海沿いをゆっくり散歩しよう」