ぽっちゃりナースですが、天才外科医に新妻指名いただきました

 私は言葉を失った。

 そりゃあ同棲をすれば、一緒にいる時間は格段に増えると思う。

「ちょっと、急すぎませんか」

「いや、善は急げだ。今度の顔合わせのとき、ご両親に了解をとろう。準備は進めておく」

「待ってください!」

 同棲したら、今までみたいにダラダラできなくなる……じゃなくて、ずっと緊張しっぱなしになってしまう。心臓がもたない。

 今は服を着ているからいい。もしや何かのはずみで、このだらしない体を見られたら。そのときこそ、幻滅されてしまうかも。

「そうか……やっぱり俺は嫌われているんだな」

 肩から手を放し、しゅんとうなだれる進藤さん。

「そんなことないですってば」

「じゃあ、決定だ。よろしく、千紗」

 パッと輝くような笑顔に胸が高鳴り、押し負けてしまった。

 差し出された手を思わずとったら、強い力で握られた。
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