【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
 唇を離すと、目を細めて、瑞生さんは嬉しそうに笑っていた。
 そして、次は瑞生さんから、キスをする。
 今までの優しいキスではなく、激しく食らうようなキス。
 
「俺から余裕を奪うなよ」
「瑞生さんこそ……ん……!?」

 言葉を言う前に、唇を重ねられ、床の上にもつれて倒れた。
 まるで、大型の獣に食われているような体勢。品のいい獣が、私のパジャマのボタンを外し、喉元に唇をあてる。 
 
 ――獲物に食らいついた獣のよう。

 ぶるっと体が震えた時、無機質な感触が、首のあたりで感じた。

「これ、身につけたままだったのか」

 ネックレスのチェーンを指で持ち上げ、瑞生さんは私を見つめた。

「指輪だけは……ずっと身に付けていたから、奪われずに済んだんです」
「そうか」

 低い声が耳のすぐそばで聞こえ、ぞくりとして肌が粟立つ。
 喜びから一転、私に危害を加えた人間への怒りの色をにじませた声。
 その声は怖いはずなのに、低い声には色気があり、私を誘ってくる。

「た、瑞生さん……。あのっ……わ、私……初めてで……その……」
「手加減はする」

 ――今までのキスは手加減していたんですか?
 
 そう尋ねる前に唇を塞がれた。
 深く食らいつかれて、奥まで味わうように舌が中をなぞる。
 シャツを握りしめ、その激しさを受け止めた。

「ふっ……あ……」
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