【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
 宮ノ入本社の秘書室から、連れていってはどうかと役員の方々から提案されているみたいだけど、それは罠。
 八木沢さんの婚約者候補たちなのだ。
 瑞生さんが結婚したから、次は八木沢さんが身を固めろというわけである。 
 
「あー。八木沢さんのルックスにやられて、仕事どころじゃないですよね!」
「……そうなのよ」

 すでに、秘書の座争奪戦は始まっている。
 取引先のお嬢様から、役員が紹介する女性まで、ひっきりなしに候補者が現れ、オーデションなのかと思うほど、異常な枚数の履歴書が、社長室に届いていた。

「他人事だから、笑っていられますけど、秘書の座は血で血を洗う争いになりますね。これが、リアルで起きるレアアイテムの取り合い……」

 もう争いになってるとは言えず、笑って誤魔化した。
 木村さんは段ボールに、私の荷物をまとめてくれる。

「先輩、結婚式はしないんですか?」
「ええ。身内だけの小さい式を挙げるつもりでいるの。沖重グループが大変な時に、私がお金をかけた結婚をするわけにはいかないわ」

 宮ノ入グループに買収され、社員たちはこれからどうなるだろうと不安な気持ちでいるに違いない。
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