【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
 今までと同じ部署にいられなかったり、他の会社へ出向となる社員も出てくる。
 娘扱いされたことはなかったけれど、戸籍上は娘である限り、よく思われないはずだ。

「先輩らしい気遣いですね。でも、宮ノ入社長が沖重グループを立て直すのを条件に、娘である先輩が嫁いだって話になってましたよ」
「どうして、そんな話に……」
「噂ですから。でも、先輩は沖重から出て正解でしたね。沖重社長は闇金に手を出していて、財産を差し押さえられたみたいです」
「う、嘘!」
「沖重と関わりのある営業が言ってたから、間違いないと思います。今、沖重社内はかなり荒れてますよ」

 父は追い詰められていても平然としていられたのは、他から借金していたため。
 そういえば、梨沙も継母も贅沢な生活を自重する様子もなかった。
 それにしても、一番詳しく沖重の状況を教えてくれたのが、木村さんだけなんて、ちょっと複雑な気持ちになった。
 木村さん以上に、沖重のことを知っているはずの瑞生さんや八木沢さんから、少しも話を聞いていない。
 裏にいるのは間違いなく、瑞生さんたちなのに……
 ため息をつき、手に持っていた紙袋を木村さんに渡す。
 
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