【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
 胸倉をつかもうとした手が、繁松に阻まれた。
 繁松が直真の腕をつかみ、俺は同じ場所から微動だにしていない。
 怯まない俺に、直真は驚いていた。

「俺は宮ノ入のトップに立つため、幼い頃から厳しく教育されている。特に両親が亡くなってからは、俺を甘やかしてくれる大人はいなくなった」
「それがどうした。俺になんの関係がある」
「瑞生様に逆らい、抵抗するのであれば、本気で参りますが、どういたしましょう?」
「ふざけんな。簡単に足抜けできる世界じゃねぇんだよ。恵まれたお子様にはわからない話だろうがな」

 少なくとも金銭面では恵まれている。
 否定はしない。
 だが、それで納得し、「わかりました」と返事をして、おとなしく俺が手を引くと思ったら大間違いだ。

「それでは仕方ない」
「ここを潰すしかありませんな」

 俺と繁松の言葉に、周囲がざわついた。

「潰すだと!?」
「どこの組の奴らだ!」

 繁松はムッとした顔をした。

「心外な。ヤクザと間違えられるとは! 瑞生様のどこをどうみたら、ヤクザに見えるというのか!」

 ――繁松。そろそろ気づけ。お前だぞ……
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