【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
「瑞生様の幸せを願うなら、鯉にエサでもやりながら、平和な余生を暮らしてほしいものですね」
「想像できないな」
「いずれ、隠居させてやりますよ」

 そんなセリフを言えるのは、直真くらいだ。
 祖父も口では直真に厳しいことを言っているが、気に入っていると思う。

「……眠る。到着したら起こしてくれ」
「わかりました」

 自分の手には、美桜の気配がまだ残っていた。

 ――だから、眠れる。 

 目を閉じ、息を吐く。
 ここには俺を傷つける者はいないし、うるさくわめく奴もいない。
 誘拐されるような子供でもなくなった。
 
 ――美桜。俺がこの先、生きていくためには必要な存在。

 まどろみの中、美桜と出会った日を思い出していた――
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