【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
◇◇◇◇◇
日本へ戻ってきたのは、桜の花がまだ蕾の頃だった。
すでに桜は満開。
忙しさのあまり、桜の花を眺める暇もなかったことに気づく。
この春から海外支店から宮ノ入本社に戻り、祖父から仕事を引き継いだ。
祖父は俺を宮ノ入の社長にするために育てた。
俺は祖父の厳しい教育の元、育てられたが、両親が死んだ後に引き取り、面倒を見てくれたのは祖父だけだった。
だから、俺は祖父には感謝している。
祖父への恩返しは宮ノ入の社長になることだけだった――
「会長が選んだ秘書だぞ! 勝手にクビにしていいと思っているのか!」
まず、社長室に文句を言いにやってきたのは、宮ノ入常務。俺の父の弟、叔父だった。
「仕事もせず、瑞生様の周りをウロチョロされるのは、正直言って邪魔です」
「なっ! お、おまえっ! 自分の立場をわかってるのかっ……!」
「常務」
机を指で一度だけ叩く。
それだけで、常務は口を閉ざした。
「俺がクビにした。なにもしないのならともかく、仕事の邪魔になる。常務も俺の邪魔になるなら――」
「わ、わかった。わかりました。仕事に戻る! だが、会長にだけは、きちんと伝えておくべきだぞ! どのお嬢さんも名家出身だったんだからな!」
常務は涙目で社長室から出ていった。
祖父が自分の父親なのに、あれほど怯えるとは、やはり祖父はただ者ではない。
「祖父には俺から話をする。直真。悪いが、しばらく、お前一人が俺の秘書だ」
日本へ戻ってきたのは、桜の花がまだ蕾の頃だった。
すでに桜は満開。
忙しさのあまり、桜の花を眺める暇もなかったことに気づく。
この春から海外支店から宮ノ入本社に戻り、祖父から仕事を引き継いだ。
祖父は俺を宮ノ入の社長にするために育てた。
俺は祖父の厳しい教育の元、育てられたが、両親が死んだ後に引き取り、面倒を見てくれたのは祖父だけだった。
だから、俺は祖父には感謝している。
祖父への恩返しは宮ノ入の社長になることだけだった――
「会長が選んだ秘書だぞ! 勝手にクビにしていいと思っているのか!」
まず、社長室に文句を言いにやってきたのは、宮ノ入常務。俺の父の弟、叔父だった。
「仕事もせず、瑞生様の周りをウロチョロされるのは、正直言って邪魔です」
「なっ! お、おまえっ! 自分の立場をわかってるのかっ……!」
「常務」
机を指で一度だけ叩く。
それだけで、常務は口を閉ざした。
「俺がクビにした。なにもしないのならともかく、仕事の邪魔になる。常務も俺の邪魔になるなら――」
「わ、わかった。わかりました。仕事に戻る! だが、会長にだけは、きちんと伝えておくべきだぞ! どのお嬢さんも名家出身だったんだからな!」
常務は涙目で社長室から出ていった。
祖父が自分の父親なのに、あれほど怯えるとは、やはり祖父はただ者ではない。
「祖父には俺から話をする。直真。悪いが、しばらく、お前一人が俺の秘書だ」