怜悧な弁護士は契約妻を一途な愛で奪い取る~甘濡一夜から始まる年の差婚~
悠正さんの言葉をいったいどう受け取ったらいいのかわからず反応に困り、トーストを持ったまま視線をあちこちにさまよわせてしまう。
からかわれているのだろうか。たぶんそうだと思うので、本気にするのはやめよう。ここはさらっと受け流すのがいいのだろうけど、男性からそういう言葉をもらったことがない私はやはり動揺してしまう。
一方の悠正さんは変わらず笑みを浮かべたまま私のことを見つめている。
「こうやって優月と食事をしてみたかったんだよな。でも、いつも断られていたから」
そういえば、悠正さんには以前からたびたび仕事終わりに声を掛けられて食事に誘われていた。でも、一度もその誘いを受けたことはなかった。
行きたくなかったわけではなく、行けない理由があったから……。
手に持ったままのトーストをプレートに戻すと、私はぺこりと頭を下げる。
「すみません。せっかく誘ってくださっていたのに、いつもお断りしてしまって」
「いいよ、気にしてない。それに今なら優月が俺の誘いを断っていた理由もわかるから。お母さんに決められた門限をきちんと守ろうとしていたんだよな」
「はい……」