10秒先の狂恋 ~堅物脳外科医と偽りの新婚生活~
「ちょ、大和先生っ!」
「だめだよ、絶対に。許さないから」
そのまま玄関近くの廊下のフローリングの上、先生は私を押し倒す。
冷たい床のせいなのか、先生の怒っている表情のせいなのか……私の背中に寒気が走った。
「ま、待って!」
「だめ、待たない。夫の言ったことが守れないなんて、悪い子だ」
先生は突き放すように言うと、そのまま唇を首筋に落とし、何度もジクリとした小さな痛みを刻みつけていく。
「ひっ……! ご、ごめんなさい。見つめた気はなかったんです! でも、つい!」
「ふうん」
「ただ、様子が変だなって思って長く見ちゃっただけで!」
私が焦って先生の背中を叩いても、先生はまったく離してくれない。
それどころか、自分のスーツのジャケットを脱いで、ネクタイを緩めた。
「もう言い訳、終わった?」
冷えた声でそう言われて、次は私の足を持つと、そのまま足に口づけていく。