10秒先の狂恋 ~堅物脳外科医と偽りの新婚生活~
「今、キスしてもいい?」
まっすぐ私の目を見ながら、先生は私に問う。
「え、も、もうですか……?」
「うん」
先生に頬を撫でられ、私の胸はドキドキとずっと音を立てている。
結局後回しにしても同じだろうか……そんなことを考えて、コクリと頷いていた。次の瞬間、噛み付くように唇が重なる。
「んっ……」
はじめて触れた先生の唇は熱くて、どうしていいか戸惑った。でも、ゆっくり角度を変え、何度もされるキスの中で、だんだん頭がぼんやりしてくる。
「果歩」
キスの合間、先生の私を呼ぶ声が甘い。その声を聞くと、なんだか頭がくらくらする……。
(何だろう、これ……)