追放されたハズレ聖女はチートな魔導具職人でした
御者の声と共に、馬車がゆっくりと動き出した。

外から、両親の声が聞こえてくる。

「ココ! 気をつけてね! お手紙書くわね!」

「友だち、たくさん作るんだぞ! お前はひとりぼっちじゃないんだからな!」

村の人々も、口々にココを励まそうと声を上げている。

「ココちゃん! 芋の収穫が終わったら、送るからね!」

「ココねえちゃん! がんばれー!」

「なにか困った事があったら、わたしかレッドに手紙を出すのよ。ふたりで助けに行ってあげるから!」

「おう! セラフィの言う通りだ! まかせとけ!!」

声がどんどん遠くなっていく。

胸が締め付けられるように痛み、涙がどんどん溢れていくる。

「みんな……みんなぁ……」

ココ一〇歳。

誕生日まであと二週間というこの日、彼女は『聖湖畔修道学園』に出発した。

彼女が故郷へと再び戻ってくるのは、まだまだ先のことである。
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