花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!

刃先が肩に掠め、騎士団長は顔を歪めて剣を落とす。

素早くエミリーのそばへと舞い戻り、隙なく剣を構えるレオンの姿に、ロレッタは歯噛みする。


「レオン。お前にはエスメラルダの身を守るようにと言ったはずだが」

「悪いな。俺にはエミリーより優先すべき女はいない」

「私に歯向かうだなんて、生意気な態度を取ったことを反省しなさい!」


刺客の男、そして騎士団長も再び剣を取り、そしてロレッタ派の騎士団員たちはそれぞれレオンとの間合いを詰めていく。

彼らが一斉に飛びかかるよりもほんの一瞬早くレオンが動き出し、男たちを素早さで翻弄する。

人数の多さを物ともせずに渡り合っていたが、ロレッタの放った光の波動に動きを乱され、一気にやりにくそうな状態へ。

ロレッタはにやりと笑って再び波動を放つが、今度はレオンのそばへとエミリーが素早く駆け込み、自らの波動でロレッタのそれを見事に押し返す。


「反省するのはあなただわ」


エミリーがそう言い返すとロレッタの顔色は完全失われ、金切り声で叫んだ。


「この二人を、ここで始末しておしまい!」


剣を構えにじり寄ってくる男たちを見据えながら、レオンとエミリーは離れないようにと体を寄せ合う。

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