花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!
道の先から怒鳴り声が聞こえてきたことで、エミリーとレオン、そして騎士団員たちも立ち止まる。
「進行が止まっていたというのに、なぜまた枯れ始めるんだ! 瘴気も濃くなってきてる!」
怒りを露わにしているのはカルバード学長だ。
大聖樹の後方から獣の荒々しい遠吠えが聞こえてきて、「くそっ、次また壁を越えて入って来られたら終わりだぞ」と毒付く。
そして、地べたに座り込み疲労困憊の若い騎士団員三人を指さして、聖職服を身につけた聖女補佐たちへと「何をぼんやりしている、早く回復させろ!」と怒鳴りつけた。
「こんな時にロレッタ様はどこに!」
「エスメラルダどうにかしてくれ、次期大聖女だろ!」
カルバード学長の他にもいかにも身分の高そうな貴族服の男性が何人かいて、彼らは所在なさげに立っているエスメラルダへと文句をぶつける。
その光景を見て、テド院長が自分の後ろにいるエミリーへと「あれが聖女院のお偉いさんたちだ。みんな役立たずだけど」と皮肉った。
不貞腐れそっぽを向いたエスメラルダを庇うように、聖女クラスの教師のマリアンが前へ出た。