花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!


「エミリー・メイルランド。大聖女の任をあなたに要求する」


思わず顔を上げ、キョトンとしたエミリーへと国王陛下は優しく笑いかけた。


「受けてくれるか?」


国王陛下にレオンの面影が重なったことでエミリーはわずかに笑みを浮かべ、そして再び頭を垂れた。


「はい。わたしくエミリー・メイルランド、大聖女の任をお受けします。全身全霊で勤めることをここに誓います」


「あぁ」とロレッタが喚いて、力尽きるように地面に顔を伏せた。

テド院長はその姿を横目で見てから、「じゃあ俺からも」とちょっぴり楽しそうに国王陛下のそばまで進み出ていく。

胸元に手を当てて軽く頭を下げてから、声を高らかに申し出た。


「王立薬師院院長、テド・オーモンド。王立聖女院院長カルバード・デネットの解任を要求し、後任としてオレリア・リングハットを指名する。国王陛下の懸命なる判断の元、承認願います」


縛り上げられてぼんやりとしていたカルバード学長は、突然のテドからの攻撃に顔を青くする。

「お前!」とテドに向かって行こうとするがすぐに騎士団員に押さえつけられ、ロレッタと同じ体勢となった。

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