花嫁も大聖女も、謹んでお断り申し上げます!


「大金だもの。もらえないわ」

「俺も一度出したものを引っ込めるつもりはない。黙って受け取れ」

「でも……」

「それならひとまず私が金庫番になろう。それで良いね?」


埒が明かなくなりそうな空気を察してオレリアがひと言投下する。

お金を返したかったエミリーは迷うが、「あぁ。お前なら適役だな」と力強く頷いたフィデルの頑なさに諦め、「お願いします」と折れた。

オレリアは先ほどの一番弟子の女性に「硬貨袋と契約プレートを持ってきな」と声をかけた。

すぐさまやって来た一番弟子の女性からそれらを受け取り、オレリアは「失礼するよ」とフィデルの金貨袋へと手を伸ばす。

手際良く中に入っている金額を確認した後、そこから16000エネルを一番弟子が持ってきた硬貨袋にしまい、エミリーに渡す。

そしてプレートを右手、フィデルの硬貨袋を左手に持ち唱える。


「エミリー・メイルランドより預かりし24000エネル、私オレリア・リングハットが責任を持って管理するとここに誓う」


オレリアの声に反応してプレートに嵌め込まれている真っ赤な魔石がギラリと輝き、やがて今さっきの言葉がそのままプレートに刻み込まれていく。

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